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#06 Food

フードについて考える

きっかけ

今まで与えていたフードを変更しようと思ったきっかけは、大したことではなかった。通販のカタログなんかを見て、このフードも美味しそうね〜と、飼い主が目移りしただけ。

でも、一度そうなるとフードを変えてみたくなって仕方がない。それで、いろいろとフードの比較検討をやり始めた。

今までは自分の感覚(なんとなく良さそうという程度の)と、売り手から提示されたその製品の特徴を基準にフードを選んでたけど、どうせなら、ペットフードについて少し知っておこうとペットフードの本を数冊読んでみたら…。知れば知るほど、知らなきゃ良かった;の世界。でも、一度知ってしまった以上、少しでも納得できるものを!と、フード選び開始!!

ペットフードか手作りか

出来れば愛情たっぷりの手作りごはんをあげたら喜ぶだろうな〜、という気持ちはあるけれど、飼い主の食事も人様が作ってくれたものに頼ることが多い我が家…到底無理。で、引き続きペットフードを利用することに。

けれど、人間の食事もいちいちカロリー計算したり、タンパク質が○○%とか、炭水化物が○○%って細かく考えて作っている人はいないと思うので、手作りご飯もそれ程神経質に考えずに時間等に余裕がある場合はやってみてもいいかなと思う。(もちろんある程度の知識は必要で、きちんと計算した上で行うのがいいには違いないけど。)

ただ、人の場合は偏った食事を取って自分に何か足りない栄養素が出てきた場合、「今日は○○が食べたい」と体が欲しているものを自分で摂取することが可能なのに対して、言葉が話せず、人から出されたものを食べるしかないワンコはそうはいかないので、最初からバランスが取れているペットフードはとても助かる存在。 病院に入院したり、万が一災害等で施設に預けなければいけなくなった時、手作りしか食べ慣れてないと大変だとも思う。

最終的には、ペットフードにしろ手作りにしろ、飼い主が愛情を込めて納得して選んだものを、無理せず与えられればどちらでもいいのでは?

我が家ではいろいろな面から総合して、姫たちへのメインの食事は今までどおりペットフード(ドライタイプ)を選択。

そこで…

私がペットフードに求める条件は、最低限…

  • 人工の保存料・着色料・香料などの添加物を使っていない
  • 肉なら何の肉か明記してあり、肉粉・副産物を使っていない
  • 穀物ならその種類が明記してあり「○○粉」となっていない
  • 塩・砂糖を添加していない
  • 大豆ミール(脱脂大豆)を使っていない

さらに一歩踏み込んで、もっと欲を言うとできれば…

  • 動物性油脂を使ってない方がいいかな…
  • 大豆を使っていない方がいいかな…
  • 輸入品なら現地でパック詰めしている、又は、国産品だといいな…
  • 肉の品質をHP等で紹介してあると目安になるかな

候補フード

いくつか候補となるフードをピックアップ。じっくりと比較検討開始!私が求める理想に近いフードはあるかな?

最終的候補に残ったもの

現在(2003年6月)与えているフード

今まで与えたことのあるフード

その他候補に挙がった気になるフードいろいろ

※このコナーでリンクしたサイトは、各商品の特徴が詳しく書かれていたものを選んでいます。一部を除いて、取扱店は他にも多数あります。

比較検討

◆検討資料はこちら◆

こうやって比較するにしても、売り手側が公開している内容を信じた上での話。 人間が口にする食べ物も、大手の食品会社ですら不正表示やずさんな生産・管理を行っている現在、規制のないペットフードはなおのこと本当に信じられるか一抹の不安も…

しかし、それを言ったら始まらないので全面的に信じて最低条件をクリアしたものから選ぶにしても、使用している肉・穀物の種類から始まり、卵・イースト・ニンニク・ユッカ・ブルーベリー・各種ハーブなど、挙げればキリがないくらい入っている材料が違う。 脂肪も動物性であれば鶏・ラム等、植物性であればフラックスシード(亜麻仁油)・ひまわり・オリーブ等様々だし。

それから、材料の配分(肉の割合など)や、全年齢型か年齢別か、という細かいところまで各社意見が分かれてる。 更に上を行って、個体にあわせてオーダーメイドしてくれるメーカーもある。

輸送・包装方法にしても、それぞれのメーカーでこだわりがあって、より質の維持を向上させようということとともに、差別化を図ろうとしているんだな〜と脱帽の思い。

あとは、材料を始め製品に対する理念も含めて、好みの問題になってくるかな。なにより姫たちが食べてくれないことには始まらないし。

最終的に…

今までの私が求める条件を満たしている中から、吉岡油糧とビッグウッドに絞り、それぞれのお試しセットや、パンフレット等を入手し、さらに検討。

ちなみに、吉岡油糧・ビッグウッドともに粗タンパク質○○%、粗脂肪○○%というような成分表がない。 これをどう受け止めるかは人それぞれだと思うけど、私としてはバランスが取れていて、良質の素材を使っていればAAFCOの基準(AAFCOについては『With〜とともに』に詳しく記載されています。また、詳しい数値は『ペットフード工業会のHP』で紹介されています。)をそれほど厳密には気にしなくてもいいかなと思っている。 タンパク質○○%となっていても、肉から由来するタンパク質なのか、豆からのものなのか、穀物のグルテンによるものなのかによって全然違うと思うし、粗悪な材料や人工的な成分の場合、そのままきちんと吸収されるかも疑問。私としては数字の上だけでのバランスよりも、材料の種類と質などにこだわりたいな…

最終的に、ビタミンやミネラルを後から添加するのではなく、数種類のハーブ等を加えることで自然なかたちで摂取できること、なにより、 生産者の顔が見えるという点からビッグウッドに決定!

ビッグウッドは自社の製品への信念をすごくはっきりと打ち出してる。そして、それが「ホメオパシー」に基づいているのでちょっととっつきにくく、あまりに力説されて引いてしまうところもあったりするのだけど、私としてはそこまではっきりと理念を打ち出してくれた方が分かりやすいし、感じがいいなと思ったりした。

自分の食べ物にはあまり頓着しないのだけど、姫たちにはある程度のものを与えてあげたいな、と思ってしまう。

おわりに

今回いろいろとフードのことを調べたけど、本当に多種多様なフードが売られていてそれぞれに良いところがあり、一概に比較をするのは難しかった。 ここで候補に上げたフード以外にも、量販店で販売されているフードも手に取って比較してみた。 売られている全てのフードを手に取って、原材料欄をじっくり見たのは今まで初めてのことだった。そして、材料について大雑把にしか書いてないフードって結構たくさんあるんだなぁと実感。 それと、表示の方法が決まっていないこと。今回調べた中にも、全く同じ製品なのに取扱店によっては「鶏肉」と表示してあるところと「チキンミール」と表示してあるものがあった。 日本では表示方法が統一されておらず、それが混乱を招く一因となっているとも思う。

また、副産物を使ったフードについては、私自身はなるべく避けたいとは思っている(自然界で肉食動物が草食動物の内臓を食べることを考えると、副産物を入れる意味はあるという意見もあるが、蹄や嘴・羽・汚物のつまった内臓も含まれてる可能性があるのなら、私としてはなるべく避けたい)けれど、表示の段階で誤魔化されていては判断の仕様がない。 日本では表示する言葉の定義が決まっていないので、例えばラムならどの部分を使っても「ラム肉」の表示でOKだという指摘もある。内臓やツメが入っていてもラムのものなら「ラム肉」になってしまう。 それを考えると、規制のない日本において「副産物」ときちんと表示している製品は、良心的で、ある程度信頼できるかも、とも考えている。

保存料についても同様で、メリットだってあるんだから、使うならその理由をちゃんと伝えて堂々と表記すべき。 でも実際は 「無添加」と書かれていないフードは何かが添加されているはずなのに、その「何か」について何も触れられていないことが多い。

ポイントとして、「自分のところはこれこれこういったものを使ってます」と堂々と細かく公開していこうという姿勢が見られる会社は頼れるのでは、と思う。

結局、フード選びは最終的には飼い主の価値観で決めるのであって、どれが良いとか悪いとかは言えない。 質と嗜好、価格のバランスをどこでとるか、ということになると思う。

しかし、何が入っているか明確にされた上で納得して選ぶならまだしも、原材料を全て表示していないものが多い(原材料の使用量の多い順に8割まで記載すればよいことになっているため)のはどうかと思ってしまうし、紛らわしい表示方法は早くなくしてほしいと切に願う。

そして、ペットフードの問題を突き詰めて考えていくと、環境問題にまで発展してしまうこと…(人間用に使えなかった部分をペットフードに使うのはリサイクルという面で考えると確かに有用ではある、等) ペットにまつわる問題はいろいろあるけど、フードの問題もかなり奥深いものがあった。

参考・ペットフードの問題点を知る

現在のペットフードに関する問題点については、そういうコーナーではないので、ここで詳しく記載しません。 もし、詳しく知りたい方は次にご紹介する本又はHPを見てみてください。

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