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#07 With MOMO&RURU

パピモモ3年ルル2年

一緒に暮らし始めて

モモと暮らし始めて3年、ルルと暮らし始めて2年を超える月日が流れた。 そして、これぐらいの月日を重ねて、ようやく飼い主として自信が持ててきた(別に、リーダーとして認められたとかそういうのではなく…)。 「飼い主としての自信が持ててきた」というのは、少し表現が違うかな…。 自信を持ってモモとルルに接することが出来るようになってきたというか…

こんなに長いことかかるなんて、飼い主失格だよね、って自分でも思う。 でも、これからもこうやってグジャグジャ悩んだり、ブーブー文句を言ったりしながら姫たちと過ごしていくんだろうな。

モモとの3年 前半

モモと過ごした前半は後悔ばかり。 心に全然余裕が持てなくて、かなり育児ノイローゼ気味だった。 今振り返っても、すっごいカリカリしてたな…

私の育児ノイローゼは 「アルファシンドロームノイローゼ」 とも言えるかも。 とにかく、なめられてはいけない、飼い主がびしっとしなければ、とすごく気負ってた。 まず、モモから信頼されなければいけないのに、最初は愛情だけ注げばよかったのにね。

そして、 まだ小さいんだから、粗相するのは当たり前だし、お留守番させちゃってるんだから、つまらなくてトイレシーツビリビリにするのは当たり前。 でも、その当たり前が心に余裕がないせいで、当たり前に思えなくて…。 サークルを使うとか、いろいろ方法はあったはずなのに、そういった努力をしないで、無理やり飼い主のやり方に合わさせようとして、出来なければ叱るの繰り返し。そのくせ、こっちの場所がいいのかな〜などと、トイレの場所を頻繁に変えてみたり…

叱るといえば、私は「叱る」ということは犬へもある程度必要だと思う。でも現在、それは飼い主との信頼関係が出来て初めて成立することだと痛感している。 犬ってある程度大きくなって飼い主との信頼関係が出来てくると、飼い主の一挙一動をよく見るようになる。そして、飼い主の心境にとっても敏感になる。これがないうちは叱る効果ってあんまりないんじゃないかと今は思っている。

頭ごなしにリーダーにならなければとカリカリし、そして優柔不断な私に対して対抗心や不信感を募らせていったモモは、自分も負けてなるものかとがんばり始めてしまった。 自分が気に入らないことをされると、すぐに唸って牙をむく。 そんなモモに対して、負けてはいけない症候群の私は、仰向けにひっくり返して抑えてみたり飼い主としての「強さ」ばかりをアピールしてた。これじゃモモと同じレベルでしかないのにね…

こうやって書いていると、なんだか相当壮絶そうだけど、もちろんこんなことばかりではなくて、初めての犬との暮らしがとっても楽しくて、日に日に成長して美しくなっていくモモを見るのは最大の喜びで…。 プライドが高くて でも やんちゃ、頭が良くて でも おちゃめ。そんなパピヨンの愛らしさを教えてくれたのもモモ。だからこそ、2頭目を迎えようと思った。

1歳ぐらいになると、モモとの関係は少し小康状態を保つようになる。やっとモモとの生活のリズムに慣れてきたことと、モモの留守番時のトイレがほぼ完璧になり、トイレシーツビリビリもだいぶ減って、そういった面でのイライラが少なくなってきたことによって少し余裕が出てきたからかな。 そんな時、2頭目を迎えようかという話が持ち上がった。

ルルが来てモモとの間にいい距離が出来たと思う。なんというか、モモはこのような性格なので、こちらもどうにかして矯正してやろうと待ち構えてる感じがあって…。 モモだって窮屈だよね。そんなんじゃ。 ルルが来て、モモへの愛情が減ったわけでは決してない。でも、どうしても手のかかるルルが世話の中心となる。あと、犬同士のことには干渉しないようにしようと思って、わざと距離を置いてた面もある。この、目線がモモばかりに行かなくなったのがお互いのプレッシャーを和らげたと思っている。

ルルとの2年 前半

ルルの幼少期はモモで経験したことを生かせたので、ものすごく楽だった。 今回はこちらも変な気負いが抜けてるし、なによりルルの性格が素直で手がかからなかったし。 もともと素直な性格な上に、褒められ上手なルル。日に日に素直に磨きをかけていく。 正直言ってルルに関してはほとんどほったらかし状態。一応パピー教室に通っただけ、しつけ教室に通ったことのないモモよりはマシかしらね…という程度。 あれだけ野放し(?)でよくここまでいい子に育ったもんだ…。モモ一頭の労力でルル十頭分だもの、感覚的に。 もともとの性格・気質が大いに関わってると思うけど。

最初の2ヶ月ほどはサークルの中で過ごしていたルル。 毎日少しずつサークルの外に出してモモと触れさせたりしていた。 このふたり、最初からかなり仲良し。モモと一緒にコロコロとよく遊ぶ。 でも、ルルは意外とあっさりしてるというか、サークルに入れるとすぐ噛むおもちゃとかで一人遊びを始めて気持ちの切り替えが上手。これは、今も変わっていない。

生後5ヶ月ぐらいになると、今までモモに転がされて遊ばれていた感の強いルルも自我に目覚め始め、モモにマウント行動をするように。 意外や意外。モモは怒らずされるがままになっている。おまけに、キャンッと鳴いて尻尾を丸めて逃げたり。でもそのうちに、モモもガウッと反撃に出るように。 ルルのマウント行動はしばらく続いたけど、その間一切飼い主は関与しなかったら、いつの間にやら決着がついていたらしくすっかり収まっていた。 結局、ルルは下位に落ち着いたみたい(場面によってはモモが弱いときもあるし、力の差はそれほどないみたいだけど…)。でも、お気楽性格のルルにとってはそれが幸せだと思う。

モモルルとの後半

こうやって、二人と暮らしていく上での基本的なルールや、それぞれの性格や、二人の間の上下関係や、いろんなことが固まり始めた頃。 多頭飼いの醍醐味の「個性の違い」を楽しむ余裕が出来てきた。

気が強くて、時に悪魔のようなモモ。でも、実は繊細で人一倍寂しがり屋だったりする。 素直で、天使のようなルル。でも、実は素っ気なかったり、意外に腹黒いところもあったりする。

いろいろな顔を見せる二人。どんな一面もかわいくて仕方がなくて、それぞれの個性まるまんま全てを受け入れてあげればいいんだ、ってやっと、ほんとにやっと、気づくんだよね。 ここまでの長いこと…。そして、「心に余裕がある犬との暮らし」がここにきてやっとできるようになってきた。と同時に自信を持って、二人と接することができるように。

そして、気が付いたらモモに3年、ルルに2年の月日が流れていた。

これからも

モモとルルは子どものようであり、かけがいのない大切な存在。共にくらす大切な家族の一員。 だけど、当然のことながらモモとルルは人間ではなく、感情の表現方法や行動は私たちと全く違う。 人間同士でも共に暮らしていくには譲り合ったり歩み寄ったりして、お互いを理解することが必要なんだから、相手が犬となればもっと必要なんだと思う。現実は、圧倒的に犬が人間に合わせなきゃいと暮らしていけないんだけど…

犬としての個性を尊重し、お互いに楽しく気持ちよく共に暮らして行きたい。 その一歩をやっと踏み出した私。 まだまだ未熟な私。 ちゃんとモモとルルの良き理解者になれるのかな…。 きっと、モモとルルが私を育ててくれるんだろうな。